›1 19, 2005

平成9〜15年 No.3

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  1. 病のため七十日休み 久しぶりに歩けば全身にハチに刺されたように こたえる散歩道
  2. 高いびき 歩きづかれたのか ベンチで妻のひざ枕 暖かい散歩道
  3. 時代遅れのボートも乗る人なし ボートもあくびしているようだ 昔は、湖面が賑わったのに 今は、金の出さぬ水鳥ばかり
  4. 子ども二人 坂道を全速力で自転車で登って行く 後は、寝て空を見る 散歩道
  5. 子は親の手を引っ張る 親は子の手を引っ張る 中に入るすき間かぜ
  6. 太平洋炭坑 消えしも 春採湖は生きる 灯火は消えつつ 民の母なり
  7. 妻の父 死して三十九年目 オハギの豆の数より多し 今日は、二月十三日
  8. 妻は日赤のボランティアに若妻の顔で出かけて行く 後ろ姿は七十一才 心は若い
  9. 妻の母死して二年半 手を合わす 母に祈る 今日は、四月四日
  10. 床屋のおやじは六十才で死す 若かった 我は、おやじの残りの分まで生きようと心に刻む 散歩道
  11. 春採湖のサクラは、まだ咲かず 五月の風にうたれてタンポポの花が首を振っている 散歩道
  12. 今日は、石碑に手を合わす人なし 下を見ると アリがせっせと巣づくり 石碑を守る 散歩道
  13. 大国島近く見入る 歩こう会 厚岸の町も一列に白く見える 霧の中
  14. ジジ・ババに手を引かれ 孫は満面の笑顔 ジジ・ババもひざ日を受けて幸なり
  15. コスモスの種を手に取って見ると 一輪の花に手も出せず 散歩道
  16. 今日は、勤労感謝の日 家族サービスでクタクタのお父さん 感謝 感謝の子供達!