2006年07月
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›1 19, 2005
平成9〜15年 No.3
Posted by cyuou at
14:43 /
Category:
B
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- 病のため七十日休み 久しぶりに歩けば全身にハチに刺されたように こたえる散歩道
- 高いびき 歩きづかれたのか ベンチで妻のひざ枕 暖かい散歩道
- 時代遅れのボートも乗る人なし ボートもあくびしているようだ 昔は、湖面が賑わったのに 今は、金の出さぬ水鳥ばかり
- 子ども二人 坂道を全速力で自転車で登って行く 後は、寝て空を見る 散歩道
- 子は親の手を引っ張る 親は子の手を引っ張る 中に入るすき間かぜ
- 太平洋炭坑 消えしも 春採湖は生きる 灯火は消えつつ 民の母なり
- 妻の父 死して三十九年目 オハギの豆の数より多し 今日は、二月十三日
- 妻は日赤のボランティアに若妻の顔で出かけて行く 後ろ姿は七十一才 心は若い
- 妻の母死して二年半 手を合わす 母に祈る 今日は、四月四日
- 床屋のおやじは六十才で死す 若かった 我は、おやじの残りの分まで生きようと心に刻む 散歩道
- 春採湖のサクラは、まだ咲かず 五月の風にうたれてタンポポの花が首を振っている 散歩道
- 今日は、石碑に手を合わす人なし 下を見ると アリがせっせと巣づくり 石碑を守る 散歩道
- 大国島近く見入る 歩こう会 厚岸の町も一列に白く見える 霧の中
- ジジ・ババに手を引かれ 孫は満面の笑顔 ジジ・ババもひざ日を受けて幸なり
- コスモスの種を手に取って見ると 一輪の花に手も出せず 散歩道
- 今日は、勤労感謝の日 家族サービスでクタクタのお父さん 感謝 感謝の子供達!
平成9〜15年 No.2
Posted by cyuou at
14:42 /
Category:
B
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- 公園のベンチ積もりし だれも座る人なし 我雪をはらう 手の冷たさが頭の先まで ズンズンと伝わる 二月六日
- 四十一才息子帰る 無事にと空を仰ぐ 空は青空 七十一才の父
- 息子帰る 妻は彼女にと四つ折のお礼をこっそりと渡す 妻の横顔にシワひとつふえる
- 白い湖面に光がさす 影は空にすいとられ 我の心もすいとられそう 静けさの散歩道
- 自然は長い〜長い時間をかけてくりかえすが 我の人生は一度 だが、心はいつまでもと思う 散歩道
- あと五年走れる石炭車 今ひとつ元気なし 淋しさが胸につまる 雪の線路道
- 娘の病気治れと 石碑に手を合わす 心は淋しく 頭をたれる 二月二十三日
- 五色に変わる冬雲 孫の顔色と同じなり 今日は二月末
- 痴呆の妻をいたわり歩く夫婦 今日もすれ違う 残るは二人の足跡のみがハッキリと
- 父の冗談につられ 笑う娘 父の死まで元に戻るかと 父の涙
- 妻 少しやせる 我がかわりにやせる と言うと 妻に叱られる
- 若草顔を出せと 小鳥のさえずり けなげに胸を打つ 我元気に散歩する 百才までと汗をかく
- 遠い青空に轟く飛行機の音 五十六年前の 心がつまる 老人一人の散歩道
- 結婚して四十六年 妻と顔を見合わす ゆびおり数えて あとゆびが先に進まず
- 四十六年前 十時の夜行列車に乗って新婚旅行 狩勝峠 汽笛高らかに登る 遠い想い出 今日は、三月十六日
- 温泉に泊まりし新婚旅行 湯のけむりで 何も見えず 今は、互いの幸だけが いつまでも
- 老夫婦一組 妻は元気よく手を大きく振って前になる 夫は一生懸命あとに続く 散歩道
- 若き友人一人は 高笑い もう一人は頭をさげ 三月末は「泣き・笑い」の月 二人は腕を組んで去って行く 散歩道
- 息子の声 薬よりも百倍も効く 電話のかなた
- 妻に今日は命日 仏壇に手を合わす 母亡くしより六十二年 鏡に映る顔のシワ 今日は、六月五日
- 彼岸の日 父より二十七年も生きし 父母に祈る 生きる力を与えてくれし 感謝するのみ
- 自然に包まれし春採湖の三石碑 ヘビ年も平和にありますように 頭をたれる 十二月三十日
平成9〜15年 No.1
Posted by cyuou at
14:41 /
Category:
B
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- 春採湖の空 長く〜長く切れ間なく続く雲に あづかりたし 我68才
- 湖面をさがし水鳥の足跡 長く直線に続いている 春採湖
- 二匹のキツネ 白湖面で舞ながら 愛を確かめ合う 一月下旬
- 春採湖の丘に並ぶ屋根 太陽の光うけ湖面に映る
- 散歩道 しきりになだめても なだめても 吠え続ける犬 頭を下げて通り過ぎる飼い主 我人相が悪いのか?
- 二月十三日 妻の父の命日 寒く〜寒く 我鼻をすする
- 散歩道の友 白い息 吐きながら 笑い顔 幸せ一杯
- 二日間降りし雪 風が作る砂漠模様 美しく 自然の力 頭が下がる
- 湖面包む 木々に白い花 満開につけ 我清くも成り 力強く進行する 石炭車 淋しくも成り 湖畔の岸辺
- 丘の上に立つ煙突の黒い煙 垂直にゆらり〜ゆらりと 空に登る 静けさの冬の春採湖
- 四十二年前の結婚記念日 妻の顔には長いシワ 我の顔にはシミ あと何年生きられるか あゝ 無常!
- あと幾つ寝ると 氷が融けるのか うなずきながら数えるが 首がだるい老人の首
- 数百羽の水鳥の群れ 湖面に浮かんで春をまつ 我も一枚服をぬいで春をまつ 今日は四月一日
- 五月の風はホホを冷やす 大波・さざ波 太陽の光を受けて輝く 山桜が揺らぐ春採湖
- 緑の森より小鳥の声 遠く近くに聞こえる 春採湖の生活の香いがする
- 年に何度か訪れる故郷を目の前に 心ははやり メガネが霧に曇り 目に涙 体は震え 六十年前がよみがえる
- 息子一年の一度の帰郷 妻は朝からそわそわ 市場にカニを求めに行く
- 息子一年ぶりに帰る おかえりと声をかえる妻の顔 目に涙一筋 年のせいか
- 一年ぶりの息子にサービス 夫は他人さまと妻は独り言 サービス サービス 妻の笑顔
- 息子の顔色を見て安心 シワが一つ減って見えるが、また明年の顔色を心配する 妻の顔のシワが一つふえる
- 湖面の粉雪が舞いあがり 七色の光に包まれて 我も七色に包まれる 三月十日 散歩道
- ボート乗り場に一列にならべしカモメ 春の空気を一杯吸って 波きらきらと 我の体に映る
- 十二年の療養中の娘 帰家すも 病気は良くならず 親は涙で目がかすむのみ