›11 21, 2004

平成8年6月分

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  1. 鱗(うろこ)のような水面を 小鳥は水平に飛んで行く 野は若葉色 我の心の色は空色
  2. 六月の風は心と頬を優しくうつ 身体は満風につつまれくる
  3. ボート屋のおばさん 赤顔で背を丸くして客を呼ぶ声 湖に若々しく響き渡る
  4. 湖の小鳥 雌鳥を追う雄鳥は愛に夢中 我の1メートル近くまで 我とっさに腰を落す
  5. 南より迷いし鳥一羽 今日も湖岸の草原にたたづむ 今から秋が心配
  6. 六月の中旬だと言うのに カッコー カッコーと鳴く声 春採湖にこだまする 湖面は鱗(うろこ)模様
  7. 散歩道 緑にうまって人の頭が動いて行く 春採湖も六月中旬
  8. フナも紅くなって恋の時期 尾を合わし体をすり合わしている ベンチにも若い恋人 当てられぱなし 散歩道
  9. 点々と水遊びしているオオパン 風は南風 波はさざ波 水鳥は幸のまっただなか
  10. 木・草のびる春採湖 隠れては見える 緑の散歩道
  11. イタドリ二・三メートルに延び 我をつつむ 葉の先まで緑の色 奥ふかく包む
  12. 湖面はどんより 草は若草色より少し濃い緑 空はマリンブルー 鳥の姿なし風は淋しく すずしい春採湖
  13. 散歩道 半袖シャツの若人 歌を唄いながら通り過ぎる 風は涼しく六月の末