›11 20, 2004

平成8年4月分

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  1. 若夫婦 男の子供二人つれて シャボン玉吹く 子供はシャボン玉を追いかけ 空を仰ぎ 手をたたく
  2. 湖面の中心に穴を開けて 何を研究しているのか 全員首を下げ 氷とにらめっこしている
  3. 昨日、今日と気温6度 氷も所々ヒビが入り 溶けるのは四月の何日頃になるだろう
  4. 男女の幼児 砂でままごと 二十年後は 頼もしいカップル 一組
  5. 雪解けし若妻と子供 自転車で抜いたり抜かれたり 子供は負けて大きな声を出して 泣き出す散歩道
  6. 四月初めと言うのに 風は冷たく もくもくと走る少年一人
  7. ガケの野菜園より 小さな山花を取る老夫婦 我 注意しようとするが 勇気なし
  8. 我 五十八年前 母をなくし 朝に手を合わし イガグリ頭を下げ 丈夫な身体をくれて感謝する
  9. 我 母の二倍も生きて 母へのお返しは 生きる道 涙 涙 涙
  10. みぞれ雪 今日は幼稚園の入園式 新品の服を着て引っ張られて行く 若夫婦
  11. 新一年生 ピカピカ服にランドセル背おって 帽子はあみだにかぶり 何を夢みて走るのだろう
  12. 新入生に学校 面白いと聞けば 面白いと 手をつなぎ大手を振ってさって行く 我も遠い孫の顔が浮かぶ
  13. 氷解けし散歩道 捨てられし半年の塵 我せっせと拾う 今の世は「さかさま世」我腰の痛みを案じる
  14. 美しい服を着た老夫婦 散歩道をゆうゆうと行く 古い服を着た老人は、ビン・カン・紙を拾ってはゴミ箱へ 我考える・・・これでいいのかと?
  15. 歩こう会の話に花が咲いて 今年も歩く事、口約束の友に 楽しみがつのる
  16. ようやく春採湖の氷も解け 大ガモ夫婦鳴きながら 愛を確かめ合う ヨシの中
  17. 空は曇り風は生ぬるく 水鳥の鳴く声 遠くに聞こえる
  18. 四月のなまり色の空 春採湖に雪が降る 水鳥が点々と頭をたれ 湖とにらめっこしている
  19. 水鳥も 食を求めて春を待つ 共に生きている姿を見つめているようだ
  20. 北風に押されてまいとして 頭を下げて背に向け 懸命に生きるカモメの 群れ
  21. 水鳥の春 水面に空に生きる喜びを 身体一杯に満喫しているようだ